目次
考察しがいのある歌詞やメロディーがやみつきになる曲
メズマライザー / サツキ
2019年5月に「ニルヴァーナ」を投稿し、ボカロPとしてデビューを飾ったサツキも要注目の新鋭。
今回紹介する「メズマライザー」は、サツキがボカロPとして大きく飛躍するきっかけになった名曲ですが、この曲以外にも、例えば第16回プロセカNEXTに投稿され注目を集めた「CIRCUS PANIC!!!」のように、鋭いセンスを活かして制作されるEDMの数々は、多くのファンのハートをつかんで離しません。
「メズマライザー」のMVでは、初音ミクと重音テトがノリノリのダンスを踊っているのですが、それだけでは終わらない衝撃的な演出が人気の秘訣。
初音ミクと重音テトの2人が催眠術をかけられている間、曲調が急変し、歌詞字幕が消え、さらにボーカルも途切れるなど、予測不可能な事態が次々と起こります。
様々な解釈ができる意味深な演出を経て、曲がフィナーレを迎えた後に2人がどうなるのか、その表情にも注目です。
イガク / 原口沙輔
トラックメイカーや音楽プロデューサー、シンガーソングライター、さらにはダンサーなど、ここには書き切れないほど多彩な肩書を持つマルチクリエイター・原口沙輔。
幼少期から様々な経験を積み重ねてきた彼にとって、実はボカロPとしてのキャリアはまだ浅く、2023年8月に投稿された「人マニア」がデビュー曲になります。
「人マニア」も驚異的なヒットを記録しましたが、今回は、2024年2月に投稿された「イガク」をピックアップします。
「ボカコレ2024冬」に参加した際も非常に高い評価を得たこの曲はとにかくミステリアスで、考察したくなるポイントは枚挙に暇がありません。
例えば、歌詞に登場するドクター・キドリの正体や、タイトルにある「イガク」の意味について考えた場合、前者は語り手の名前か、はたまた、単にドクターを気取っているという意味なのかと無限に妄想が膨らみます。
また、後者についてはシンプルに「医学」を指すのか、あるいは異なる学問という「異学」のニュアンスがあるのかなど、いずれの疑問にも正解は明示されておらず、リスナーに対して何か明確なメッセージやストーリーを示すというより、言葉遊びを優先している印象があります。
心地よいリズムやメロディーと不思議な歌詞とのギャップが非常に激しく、不思議で不穏な曲だからこそ、繰り返し聴いてしまう沼のような魅力があるのかもしれません。
ビノミ / MARETU
「脳内革命ガール」や「ホワイトハッピー」さらには「コインロッカーベイビー」など多数のオリジナル曲を発表し、何度もニコニコ動画の殿堂入りを達成しているボカロP・MARETU(まれつ)。
MARETUが2024年3月に発表し、またもや驚異的なヒットを飛ばした「ビノミ」は、明るくてポップなメロディーラインとは裏腹に、非常に不穏な歌詞とのミスマッチが印象的。
例として、一般的には「身にしみて深く感じる」「深く印象に残る」というニュアンスで用いられる「五臓六腑に染み渡る」という表現を微妙にアレンジして、「五臓に六腑が染み渡る」と歌っています。
ひらがなの「に」と「が」の場所が少し違うだけでニュアンスが大きく違う印象を受けるなど、歌詞の随所に光るMARETUのセンスに脱帽。
またMVに登場するナイフとフォークのシルエットは、曲のフィナーレに近づくと、不気味な単語ばかりで形作られていることが明らかになります。
曲の始まりから終わりを示す「いらっしゃいませ」から「ありがとうございます」までの間に、いったいなにが起こったのか。繰り返し聴くほど、無意識のうちにいろいろなことを考察してしまいます。
まとめ
今回は、2024年にリリースされたボカロ曲、あるいは注目を集めたボカロ曲にスポットを当てて10曲、選曲にやや苦労しながらも紹介してきました。
人気ボカロPがリリースした新曲から、要注目の俊英が制作したユニークな楽曲まで、今回紹介しきれなかった名曲はまだまだ数え切れないほどあります。
リストアップした名曲の中で、お気に入りは見つかりましたか。この記事をヒントにして、ぜひ、自分だけの名曲をもっとたくさん発見してください。
![カルチャ[Cal-cha]](https://www.ticketjam.jp/magazine/wp-content/uploads/2021/04/logo-v2.png)