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Koi
2019年2月に発売されたシングル「Koi」は、時空を越えた一途な恋を描いた映画『九月の恋と出会うまで』の主題歌として書き下ろされた楽曲です。
それまでラブソングをリリースしたことがなかったandrop。
映画は様々な経験をしてきた大人だからこその恋愛を描いたものであったため、それをストレートに落とし込み、更にキャリアを積んできた彼らならではのアプローチを加えたと言います。
ピアノを主体としたバラードであるこの楽曲は、全体を通してAORやシティポップといった70年代の雰囲気が特徴的です。
大きく包み込むようにリズムを刻む中で、細やかなハイハットをきらりと光らせるドラム。
しなやかに音を繋ぐベースの低音の響きは、遠く彼方まで染み入るかのようです。
リバーブがかけられた柔らかな音色のドラムやベースには人間味が溢れ、ノスタルジックな情景を思い起こさせます。
そして、美しいピアノや歌のメロディを引き立たせるのが控え目なギター。
ギター佐藤も、バンドを長く経験したからこそ、曲を届けるために弾かないという選択ができたと語っています。
クリアな音色はピュアな心を、温かい音色は深い愛情を、ザラついた音色は時に厳しい現実やそれを乗り越えるタフな精神を映し出しているように感じられ、その音像全てから、美しく儚い、本当の恋というものが滲み出ている「Koi」。
運命が僕を拒んでも会いに行く。
どこまでも真っ直ぐな想いが胸に刺さる、ドラマチックなラブソングです。
Hikari
最後にご紹介するのは、TVドラマ『グッド・ドクター』主題歌で、2018年8月にリリースされたバラード「Hikari」です。
命という題材を扱う感動的な人間ドラマ『グッド・ドクター』は、純粋な小児科医の青年という光が周囲の闇を照らしていく物語。
andropが描いてきた生と死、光と闇といったテーマとリンクする内容で、ドラマ主題歌というだけでなく、彼ら自身の思い入れも強かったと語ります。
ピアノとストリングスがメインに押し出されたこの楽曲で、他の楽器の音色は慎ましく、しかし明瞭に、華を添えていきます。
ギターの柔らかな歪みがピアノの旋律を際立たせながら進むAメロ。
Bメロに入るとアレンジの効いたドラムが加わり、楽曲に明るさをもたらします。
楽曲の後半、情感溢れるDメロではベースの動きが際立ち、オーケストラとも相まって更に壮大な展開に。
そして、少しずつ光が照らされていくような音像の中で聴き手の心を揺さぶり続けるのは、一点の汚れもない歌声です。
「始まりと終わりが在る場所で/やっと巡り会えた」
男女の恋愛に限らない、無垢で大きな愛を紡いだ歌詞は、この世界の希望が満ち溢れたもの。
「Hikari」の制作は、ドラマ側も内澤も妥協せず、ギリギリの完成だったと言います。
時間が迫る中で行われたレコーディングもスムーズに進んだのは、メンバー間の信頼があったからこそ。
そういったエピソードや、”光”という彼らの原点を名付けたタイトルにも、深みを感じずにはいられません。
どこまでも清らかな「Hikari」は、MV再生数も1200万回を超える、andropの代名詞とも言える楽曲です。
最後に
幅広い表現力と滲み出る優しさで、聴き手を惹きつける楽曲たち。
andropはこれからも進化し続け、私たちのあらゆる感情に寄り添ってくれることでしょう。
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